太陽光発電のメンテナンス費用と相場

「太陽光発電って、設置したらあとは勝手に発電してくれるんでしょ?」
──実はそれ、半分正解で半分まちがいです。
確かに太陽光発電システムは自動で発電し続けてくれますが、
長く使えば使うほど 太陽光発電システムのメンテナンス が重要になってきます。
太陽光発電システムのメンテナンス をきちんとしておけば、10年以上安定して発電してくれる優秀なシステム。
でも、放置してしまうと発電量の低下や思わぬトラブルにつながることもあります。
この記事では、家庭用太陽光発電システムのメンテナンスについてお話しします。
なぜ必要なのか、怠ったらどうなるのか、そしてコストを抑えるコツまでわかりやすく紹介します。
これから設置を考えている人にも、すでに導入済みの人にも役立つ内容です。
1. 太陽光発電のメンテナンスの内容と費用
太陽光発電システムのメンテナンス の費用は、システムの規模や依頼内容によって変わりますが、
一般家庭(10kW未満)では年間1〜3万円前後が相場とされています。
メンテナンス内容 | 料金相場(回) | 主な目的 | 実施頻度 |
---|---|---|---|
定期点検(外観・配線・発電量チェック) | 1〜3万円/回 | 発電性能・安全確認 | 4年に1回以上 |
パネル清掃(鳥のフン・黄砂・花粉除去) | 1〜2.5万円/回 | (2〜3年に1回実施) | 2〜3年に1回 (環境により前後) |
パワーコンディショナ点検 | 5千〜1.5万円/回 | 故障・劣化の早期発見 | 1~2年に1回 |
遠隔モニタリング(発電量監視) | 常時 | 発電異常の早期検出 | 常時 |
修理・交換(ケーブル、接続部など) | 数千〜数万円 | 機能維持・安全確保 | 発生時 |
JPEAは、設置後 1年目に1回、その後は 4年に1回 の 定期点検を推奨しています。
また、パネル清掃の頻度は設置場所や周囲環境(沿岸部や黄砂の多い地域など)によって変わるため、それぞれの環境に応じて調整することが望ましいとされています。
最近では、ドローンによる上空撮影やAIによる発電データ自動診断など、最新技術を活用した メンテナンス も普及しています。
これにより、屋根に上らずに精度の高いチェックが可能となり、安全面でも注目されています。
また、遠隔監視システムと組み合わせることで、日常的なメンテナンスの手間を大幅に減らすこともできます。
2. なぜメンテナンスが必要なのか

太陽光発電は屋外に設置されているため、日差しや雨、風、雪など、さまざまな自然の影響を受けています。
さらに、季節ごとの気温変化や台風などの天候、鳥のフンや落ち葉といったちょっとした汚れも、
長く使ううちに少しずつ発電効率や機器の状態に影響を与えることがあります。
- ① 発電効率を維持するため
- 太陽光発電システムのメンテナンス の最大の目的の一つが、発電効率を保つことです。
パネルが汚れると光をうまく取り込めず、発電量が下がります。
たとえば鳥のフンや花粉、黄砂が積もるだけで、発電量が5〜10%減少することもあります。 - ② 機器の劣化・故障防止
- パワーコンディショナや接続箱、配線は温度・湿気・塵埃・紫外線などの影響を受けます。
特にパワーコンディショナは太陽光パネルより寿命が短く、一般的には10〜15年程度で出力低下や故障が発生することがあります。
定期的なメンテナンスを行うことで、こうした不具合の早期発見・対処が可能です。 - ③ 安全のため
- 接続部分のゆるみやケーブルの劣化を放置すると、最悪の場合、漏電や火災の原因になることもあります。
とくに設置から10年以上経つシステムでは注意が必要です。
太陽光発電はシステムのメンテナンス は安全維持の観点でも欠かせません。 - ④ 保証の維持のため
- メーカーや施工会社の中には、「定期点検を受けていない場合は保証対象外」となる場合もあります。
せっかくの長期保証を守るためにも、メンテナンスの記録を残しておくことが大切です。
3. メンテナンスを怠るとどうなる?

メンテナンスを怠ったことで起きた実例
- ケース①:発電効率の低下と初期投資の回収遅延
- ある家庭では、太陽光パネルの表面に汚れが積もり、発電効率が低下していました。
定期的な清掃を怠ったため、発電量が減少し、初期投資の回収が予定よりも遅れる結果となりました。 - ケース②:パワーコンディショナの故障による発電停止
- 別の家庭では、パワーコンディショナ(PCS)の定期点検を怠った結果、内部のファンが故障し、発電が停止しました。
故障の早期発見が遅れ、高額な修理費用が発生しました。 - ケース③:住宅用太陽光発電システムの火災
- 2019年1月、消費者庁が発表した調査結果によると、過去10年間で127件の住宅用太陽光発電システムによる火災が発生していました。
主な原因として、設置工事業者による接続端子台の出力配線の逆接続や、設置当初からの開口部からの水の浸入、動物の侵入などが挙げられています。
どのケースも、「メンテナンス をしていれば防げた可能性のある」事例です。
一度トラブルが起きると、修理費用は数万円〜数十万円単位に。
「あとで直せばいいや」と放置するより、年1回の点検で予防する方がずっと経済的です。
4. メンテナンス費用を抑えるコツ

太陽光発電システムのメンテナンス には費用がかかりますが、工夫すれば賢く節約できます。
- ① 定期契約
- 単発点検を頼むより、年間契約を結んだほうが1回あたりのコストが安くなります。
メーカー直系サービスなら信頼性も高く、故障時の対応もスムーズです。
定期契約であれば、メンテナンス の頻度も最適化されるため、長期的な節約につながります。 - ② 複数業者で見積もり比較
- 点検料金は業者によってばらつきがあります。
「無料点検です」と訪問してくる悪質業者もいるため、必ず複数の見積もりを取り、メンテナンス の内容も確認しましょう。 - ③ 日常的なセルフチェック
- 発電量モニターや外観チェックなど、簡単な確認だけでもメンテナンスの補助につながります。
4-1.太陽光発電システムセルフチェック習慣
ちょっとした習慣が、結果的にメンテナンスコストの削減・太陽光発電の長寿化にもつながります。
① 台風や大雨のあとに外観チェック
落ち葉や枝がパネルに乗っていないか、破損がないかを地上から望遠カメラや双眼鏡で確認。異常があればすぐ業者に相談しましょう。

② 月1で発電モニターをチェック
「今月の発電量が去年より明らかに少ない」と感じたら、汚れやパワコン異常のサインかもしれません。早期発見がコツです。セルフチェックの範囲で、メンテナンス の必要性を判断できます。

③ 周囲の環境も意識
隣家や木の成長で影ができていないか確認。影の影響で発電量が落ちるホットスポット現象を防げます。

④ パワーコンディショナ周辺の通風を確保
熱がこもると故障しやすくなります。通気口をふさがないよう、周囲を整理整頓しておきましょう。

4-2. 自力でのメンテナンスは危険
「清掃くらいなら自力でできるのでは?」と考える方もいるかと思いますが、
自力での太陽光発電システムのメンテナンスは様々なリスクと危険があります。安全に行うためには、専門知識と経験が不可欠です。
- ・感電のリスク
- 太陽光パネルやパワーコンディショナーは高電圧を扱っているため、専門知識なしに触れると感電する危険性があります。
- ・屋根からの転落
- パネルの設置場所は屋根上が多く、足を滑らせて転落する事故の危険性があります。
- ・火災のリスク
- メンテナンス不足によって「ホットスポット現象」が起きると、パネルが異常な温度上昇を起こして火災につながる可能性があります。
- ・第三者への損害
- 固定が緩んだパネルが強風で飛んだり落下したりして、近隣住民や建物に被害を与える可能性があります。
- ・保証が無効になる可能性
- 不適切なメンテナンスや修理を行うと、メーカー保証の対象外となることがあります。
太陽光発電システムのメンテナンス は必ず専門の業者に依頼しましょう。
定期点検や危険を伴う作業は専門家に任せ、一般の方はあくまで安全な範囲で行える セルフチェックのみ を行うようにしてください。
5. まとめ

太陽光発電は「設置して終わり」ではなく、定期的に太陽光発電システムのメンテナンスをしていくことがエコライフのカギになります。
定期的な点検を続けることで、発電効率を保ち、システムを20年以上使うことも可能です。
- メンテナンス費用は年間1〜3万円前後を推奨
- 点検・清掃を怠ると発電量が20%以上低下することも
- 定期点検は安全・保証維持・長寿命化のカギ
- 年間プランでコストを抑える工夫も可能
- 日常の小さなチェックで長く安心して使える
正しく 太陽光発電システムのメンテナンス をしてあげれば、
「家計にも地球にもやさしい発電システム」としてずっと活躍してくれます。
これからも上手に付き合って、明るいエコライフを続けていきましょう。
太陽光発電についてわからないことがあれば、いつでもお気軽にエネタウン(エネワールド)までご相談ください!
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